きおくのへや

キモオタリアリティ

Yo-Jin-Bo ~運命のフロイデ~

Yo-Jin-Bo ~運命のフロイデ~』、2005年発売のPC版を購入。
野郎どもとヒロインそれぞれの少し肌色多いお風呂スチル、それに付随する少し下ネタ入ったシナリオがあるだけでR18ではないので何故Amazonでアダルトになっているのかわからない……ネタの古さがアダルトってことなら納得!
乙ゲは昔GREEやらアプリやらで少しだけやってたけど、買うのは初めてです。いや嘘ですテニプリのやつ買ったことあるわ。
やはり十年前の作品なので絵柄に時代を感じるものの(顎とか)、まあそういうものなのだと思えば。

 

◎あらすじ
普通の女子高生だったヒロイン・紗依が、ひょんなことからタイムスリップ。命を狙われている藩のお姫様・初と入れ替わり、追われる羽目になってしまう……みたいな感じ。
ヒロインの名前は固定で変換無し。これがオーソドックスなのか珍しいのかは知りませんが、サヨリという響きが好きなので名前を呼ぶ場面でボイスがあるのは喜ばしいことでした。


以下感想 ※ネタバレあり

 

 

 

予想してたよりも更にぶっ飛んでるゲームを買ってしまった……と思ってたけど結局結構ハマった。
ノリが独特。面白かったけど気軽にオススメはできない感じかな。
とりあえずギャグゲー。そのギャグも、発売当時でも古かっただろってネタがそこそこ。私(大学生)は半分くらいしかわからなかった。元ネタがあるということすら気付かずスルーしてるネタもあるのかもしれない。
声優ってすごいな~と思った。掛け合いが全力。チュウとかチッスとか言って少年もおっさんも大はしゃぎする。
GOODENDが幸せな内容なのはもちろん、NORMALEND(悲恋)の味わい深さというか余韻もいい。さっきまでの勢いはどうしたってくらいシリアス。攻略対象によってはGOODよりもNORMALのほうが好き。
BADENDはあっさりな割にしっかり不幸。えっなんでなんでやだやだ!! と幼児退行してしまう勢い。


なにぶん共通ルートが長くて既読スキップもそこまで早くなく、六人とも話の流れはだいたい一緒なので、周回するとちょっとダレる。
その後の個人ルートはあっさりめかも。過程がすごく丁寧に描かれているわけではないけど、肝心なところの甘さは充分かと思われる。

 

宗重→モンモン→一刀斎→用→心→棒
の順で攻略。どうせなら用→心→棒で締めようとどっか途中で思ったのでそうした。
私はマッチョとオヤジが好きなのでそれを念頭に置いていただけるとありがたいです。


・筑波宗重
下調べ不足で彼が攻略対象だと知らなかった。登場した瞬間に正気を失い気が付いたらいの一番に狙っていた。
主君への忠誠が恋愛感情に変わってしまい、これはいけないと距離を置こうとする従者……といういくらでも焦れったく話を膨らませることができるポジション。
大人枠かと思ったらただの大人げないおじさんだった。ちぎゃう! とか。やきもち妬いて拗ねて姫と口を利かなくなるとか。ツーン! って口で言うところとか。連発するオヤジギャグはつまらないし。だがそれがいい
そして全員やって思ったのはこのゲームに大人枠はいない。全員学生のノリ。
「人には分というものがある」と紗依を、というよりも自分自身を諌めるセリフを言うのですが、そのちょっと前に自分から紗依の手を握ってるんだよな。萌えたけど……
不埒な気持ちになったら合図する、という約束を添い寝スチルできちんと守っているのを見てすごく好きになってしまった。紗依から見えないくらいの位置で控えめにやってるのがかわいい。色々ぎこちない。
成就後の初姫(inペンダント)の扱いがツッコミどころ。家臣とは、姫とはいったい……その後のウルグアイはかっこいい。
少し残念だったのは宗重さん、スチルでたびたび髷を解いてロン毛になってしまう。私はデコが好きなんだ……頭に手ぬぐい巻いてるそれでよかったのに! 髭とロン毛の両立はくどい!
あとせっかくのかっこいいシーンで流れるBGMが\MUNESHIGE~/\MUNESHIGE~/なのでふざけている

・門倉紋山
よく攻略キャラから外されそうになる人。破戒僧設定やデカい数珠で弁慶を彷彿する。少なくとも信正の前でやった芝居は勧進帳が元ネタだろうし。
豪放磊落なようで繊細な優しい人です。「気は優しくて力持ち」を自称するだけある。そして筋肉だった。
ふざけてばかりと見せかけて寝ずの番をしたり身体を張って紗依を守ったり、スケベで女好きと見せかけて好きになったら一途だったり肝心なとこで照れ屋だったり、結婚するならこういう男の人がいいと思うよ私は。
個人的に声優ってすげえと一番強く感じたキャラ。ゴリラの物真似うまいし、甘ったるいこと言うときの落ち着いた優しい声、普段とのギャップが素晴らしかった。
GOODはマジで幸せな話でよかった。初姫と話してるときの素っ気なさ、初姫も言ってたけどあからさまに気がない。モンモンマジ一途。あとバイタリティーがすごい。まさかビルゲ〇イツだったとは……
NORMALはちょっと泣いた。手紙がすごく良い。つーか宗重さん初姫と結婚するのかよ! 初姫おめでとう!
一番好きなセリフは「言葉の暴力には拳の暴力。御仏もそう説いている」とか「おしゃれさん」とか「死ぬほど会いたい」とか「ささくれから毒が入って死ね!深爪しろ!北枕で眠れ!」とか……と挙げていくときりがなくなってしまう。
マッチョで地黒でスケベ坊主で、とか色々万人受けしない属性だろうし、恋愛対象としてどうなのかは個人の好みなのでともかく、モンモン√は楽しいと思います。
あと彼の歌は二曲とも歌詞がネタっぽい。カドクラモーンザン カドクラモーンザン

・辰波一刀斎
発売当時一番人気だったそう。用心棒一行との過去の因縁は一体どんなものだったのかは最後までぼんやりしていた。もしかしたらドラマCDでやってるのかもしれん。
割と仲間になじんでたし、共通ルートの時点ですでにお茶目なところもちらほらあった。姫にキスされてカオナシ状態になってたところでイメージが変わった。
メガネは顔の一部らしい。
モンモンに続いて苦しい過去持ち。個人ルートに入った後は案外コロリといく。あんなにツンツンしてたのにもうデレッデレ。女の子の扱いがうまくいかなくてあたふた。
殺人鬼が「お前を決して死なせはしない」ってセリフを吐くの熱い展開だよね。
このゲームはみんなそうなのですがくっついた後がピュア。この人は元が元なだけに一層際立つ。かわいい。そら人気出るわな。

・不知火用三郎
ハーフパンツマン。飄々としてて顔がかわいい、でも内面は男らしい年下小悪魔(多分)という感じ。
お姉ちゃんって呼んでたけど実際紗依とそこまで歳変わらなそうだよね。
かあさまの話はもうちょっと知りたかった。用ちゃんも過去に辛い出来事があったんだろうな。
GOODは用ちゃんがかっこよかったのにその後の超展開がなんかもうよくわからなかった。いい意味で、何考えてんだって感じの終わり方だった。どうかしてるという言葉がよく合うエンディング。一番笑ったかもしれない。本当になにやってんの……
みんな案外、時代を渡って人と入れ替わって生きていくことに抵抗がないんだな。そしてあっという間に順応するんだな。
あの引っ込み思案だった紗依ちゃんがお城を抜け出してくの一になるのだと言い出すのが、この数日間の旅で強くなったんだな……と感じられていい。相手が年下な分かちょっとお姉さんっぽい。
NORMALで想いを伝え合わずに終わったのは用ちゃんルートが初めてか。二人は別れ、仲間は戻らず、初姫もあれほど嫌がっていた縁談を飲み……とあらゆる面で救われない感じだった。

村雨心ノ介
フラれまくる、というかとことん女とうまくいかないから「寅さん」なのか! と気付くまでしばらくかかった。元ネタにあまり馴染みがないもので……
横文字に弱いおバカキャラ……と思ってたけどほかのキャラが横文字使いまくることの方がおかしいんだよね。心さんが普通なんだよな。めちゃくちゃだ
この人がメインヒーローなんだな、という終わり方だった。パッケージ見ればわかることを今更何言ってるんだろうかという感じなんだけど、これはやってもらえばわかる。
GOODの最後、もっと続きやってくれてよかった。いややってくれ。心さんがどうやって生活してたのかも気になる。
心さんって現代社会にふっ飛ばされたら適応できなそうな感じしない? いやでも、どこかで拾ってもらってかわいがってもらってたのかな。割といい服を着ていた。
でも横断歩道で立ち止まってチッスしちゃダメじゃん。さんざん望んでいた架橋のやつだったのかな……

・椿木泰ノ丞
お、オカルトオタク? オカルトチックな話になると急に早口になる。
死にそうな状況なのにはしゃいで元気になってる場合じゃないと思うけどそれで救われたのでやっぱりOKです。
六人の中で一番、恋愛事についても落ち着いていて大人っぽかった。でもやっぱりこのゲームのキャラなので真面目な顔してふざけてくれる。
「顔のよさにつられて女が寄ってくるが、口を開くと離れて行ってしまう」のが悩みらしい。ケッ!
でもイケメンなのに口を開けば超常現象とか宇宙とか言ってる人って逆に良いと思うんだけど。見た目通り甘い言葉とかささやいてほしかったのに……ってことだよね。趣味の話を乗り越えればそういう未来もあったんだよ。そんなさっさとイチャイチャできないんだよ。超常現象とか宇宙とか言ってる人とはイチャイチャしたくなくなったってことならまあ……
用心棒トリオの中で一番シナリオが好きかもしれない。GOODもNORMALも。
なのに一番印象に残ってるセリフが「見たいですかな? 拙者のゾウさん」なのはすみません。


○CLUB Yo-Jin-Bo
全グッドエンド制覇すると見られるおまけシナリオ。現パロ? 逆ハー?
みんないつも通り。ていうか一体なにしてんだろうこれは。あと全員好感度MAX。一刀斎だいぶヘタレ。
何が起きているのかよくわからないけど棒さんNORMALを見たばかりで沈んでいた心が軽くなった。
宗重さんはやっぱり髪下ろしてる、けどこの場合こっちのほうがしっくりくる。



◎その他
BGMが良かった。サントラ欲しいので近いうちに買います。MUNESHIGEフルで聴きたすぎ。→買った
私の中では宗重さんとモンモンが一位二位を争っている。おっさんだね。
二人とも乙ゲにあまりいない系統のキャラなのに、いや珍しいからこそなのか、真面目に√が作ってあってうれしかった。後日談で結婚までしてるのはこの二人だけだよね。特に気合入ってる気がしたのは贔屓目だろうか。宗重さん√とか特に、治基が初姫と紗依のことに他よりも詳細に触れるせいかトゥルーエンド感があった。
六人の年齢順って、モンモンの自称カミセンが真実だとすると宗重>>棒≧一刀斎>モンモン≧心>用 とかそんな感じかな。ウソだったら知らん。


PS2版だと治基、霞丸の2人を含めた8人を攻略できるらしい。
しかしバグが多いらしいのと、どうやら治基√は宗重さん、霞丸√は心さんからの分岐っぽいのが引っかかる。乗り換えとかそんな……